看護師1年目だけど、もう辞めたい…。
でも…。
あなたの、「でも…。」の中身はなんでしょう?
- 経験が短くても転職出来る?
- 転職出来たとしても、今度は続けられる?
私も、初めての転職は不安でした。
でも、入職6か月で退職したのに、合計6回も転職出来ました。
「6回も転職してるって事は1か所で続けられないんでしょ?」と、思いましたよね?
でも、最長5年、今のクリニックも1年以上続いています。
正直に言えば、私も「6回も転職したくなかったな…。」と思います。
なので、今日は、私の失敗を踏まえて、「転職を繰り返さないために気をつけたい事」をお伝えします。
転職は、体調が落ち着いてから
体調を整えてから就職する。
必要なら、退職後2~3か月後休んで、体調を整える
最初に就職した病院を、6か月で退職しました。
うつ病が悪化して、行く時に涙は止まらないし、行っても頭が働かないしで、逃げるように退職しました。
退職届けを出してすぐに、看護学校の先生に報告に行くと、先生の知り合いの病院を紹介してくれました。
「先生に紹介されたから、電話だけでもしてみるか」と、軽い気持ちで電話したら、あっさり面接が決まりました。
面接では、看護師長に「うちの病院は、教育体制もしっかりしてるし、長く続けている人が多いから安心してね。」と言われ、その場で採用が決まりました。
最初の病院は2次救急でしたが、今度は療養型病院だったので、「今度の病院は、バタバタしないかなぁ~」なんて思ってました。
それが甘かった!
実際は、教育体制0でした。
長く働いている人が多いから、新人向けの研修なんて無いんです。
プリもいませんでした。
いきなり、ぶっつけ本番です。
動脈の採血してこいとか。
怖すぎて刺せませんでした。
舌打ちされたけど。
最大の失敗は、うつ病が回復していないのに就職したことです。
私はうつ病がひどくなると、言われた事が覚えられなくなり、自分の頭で考えられなくなります。
そんな状態では仕事も覚えられず、何をしたらいいか考えられず、結局ここも6か月で退職しました。
入職前に、技術のイメトレを繰り返す
入職前にどんな業務があるのか、下調べをして、必要な技術のイメトレを繰り返す
2回目の転職は、病院時代の同期が転職したクリニックを紹介してもらいました。
同期の「先輩が優しいよ~。」という言葉を鵜呑みにしたんです。
入職前にクリニックのホームページは見ましたが、
「胃カメラと大腸カメラがメインなのかぁ~」
入職したら、
- 患者さん全員ルート挿入(検査時セデーション入れるから当たり前)
- 胃カメラと大腸カメラの介助
- 健康診断があるから、胸のレントゲンと心電図は必須
- クリニックだから、掃除とかごみ捨てなど雑用も看護師
病棟では、ほぼ毎日入浴介助しかしていませんでした。
採血ですら、数回しかやった事がありませんでした。
ルートなんて、とんでもない!
だから、最初は採血もルート挿入も出来ませんでした。
何回も先輩に代わってもらいました。
先輩からは
「あんなに血管出てたのに、なんで入れらんないの!?」
「クリニックは教育機関じゃない!」
はい。ごもっともです。
さすがに、「これはまずい!」と思いました。
転職3回目だったので、「ここで辞めたら、もう転職できない!」と思い、必死でした。
(必死になるのが遅い)
- カメラの準備や掃除、ごみ捨てなどの雑用を率先してやる
- 家でも、駆血帯で採血の練習
- その日出来なかった事や、分からなかった事は調べる
1年目にやっておけば…。
毎日必死でやってたら、手技も段々出来るようになりました。
出来るようになると、先輩達とも仲良くなっていきました。
ここには、結局5年いました。
辞める時には、「採血上手くなったね!もうどこでも通用するから大丈夫!」と言ってもらえました。
経験したことのない処置や介助を、実践レベルに変換するためには、まずは「資料を見ないで暗唱する」という工程が必要です。
「一生を支える大切なスキル」著:原田高志
技術は根拠も学ぶ
技術の根拠も学んでおく
5年勤務したクリニックを辞めて、次に就職したのも、胃カメラ・大腸カメラがメインのクリニックでした。
半年で病棟を退職した私の、唯一の武器は、カメラの介助だと思っていたからです。
しかし!
5年の経験は、転職先では何の役にも立ちませんでした。
例えば大腸カメラの介助をする時に、カメラが中々入らない人は、お腹を押します。
5年勤務していたクリニックでは、勝手にお腹を押す事は許されませんでした。
院長の指示があった場所を、指示があった方向に押します。
指示通りにしなければ、患者さんの前であろうが、怒鳴り散らされます。
なので、怒られないようにするので精一杯でした。
「何でここを押すんだろう?」とか、「何でこの方向に押すんだろう?」とか考えませんでした。
でも転職先では、「5年もやってたんだから、どこを押すか分かるでしょう?」
「今さら説明しなくても分かるよね?」と言われます。
ごもっともです。
それが即戦力です。
即戦力になるには、技術が出来るだけでは足りないんです。
根拠を理解して、応用できないと。
周囲の「こいつ、使えねぇ~な。」の雰囲気に耐えられず、2~3か月で退職しました。
「5年間、何やってたんだろう…。」という思いでいっぱいでした。
ブランクは空け過ぎない
ブランクを空け過ぎない
2~3か月での退職が3回続き、「もう看護師向いてない…。」と思いました。
1年ほど専業主婦を装って、引きこもっていました。
夫が体調を崩したので、私が稼がねばならなくなりました。
仕事も家事も私一人で頑張らねばと思い、家から近いクリニックを選びました。
志望理由は「自宅から近い」だけです。
しかし、入ってみれば
- 採血できない(←今までトンボで採血した事がなかったから)
- 問診取れない(←5年いた所では電子カルテを開くことも許されなかったから)
という、「今まで何やってきたの?」状態でした。
採血が出来なくなった理由は、私の場合はトンボになったことより、1年間のブランクの方が大きかったと思います。
せめて、週に1回でもバイトを続けていれば、感覚が鈍らなかったのでは…。
また、家で毎日イメトレ&その日の復習を続けました。
- 駆血帯に毎日針を刺して、採血の練習
- 採血の本や、動画を見て勉強
- 疾患の勉強
毎日練習したり、先輩に教えてもらったりして、今では、ほぼ成功するようになりました。
問診も、何を聞かなくちゃいけないか、段々分かってきました。
そんな感じで、今のクリニックは1年続いています。
まとめ:使える免許にするには、どこかで苦労はしないといけない
10年間で6回の転職した私の、ダメだった点をまとめると
- 体調を整える前に、ホイホイ流れにのって転職した
- 入職前の勉強・イメトレが足りなかった
- パワハラを恐れ、自分の頭で考えなかったので、技術の根拠が身に付かなかった
- 1年のブランクを空けた
転職する時には、こんな事に気をつけるとよいよ!という点は
- 体調をある程度整えてから就職する
- 入職前には、具体的にどんな手技が必要か勉強して、その手技のイメトレをする
- 技術の根拠も押さえる(技術と根拠はアップデートもする)
- あんまりブランクを空けない
免許は取っただけでは使い物になりません。
使える免許にするまでには、どこかで苦労しないといけません。
でも使える免許になれば、将来の選択肢が広がります。
引っ越しても、出産しても安心!
あなたの転職が、うまくいきますように。